最近読んだ本(95)――堂場瞬一『時限捜査』

 堂場瞬一の警察もの。舞台は大阪。馴染みのある場所ばかり出てくるので、けっこう物語に入り込んで読んでいました。

 ある夜、太陽の塔、中之島の中央公会堂、USJ、あべのハルカスと立て続けに爆破事件が起こるところから物語は始まります。警察が振り回される中、JR大阪駅構内で発砲事件が起きます。人質を取り、駅構内の喫茶店に立てこもっているとの情報が入って来ます。犯行に及んだ者は、単独か複数かも解りません。先の連続爆破事件と関係があるのかも解りません。まあ、読んでいるこちらとしては、関係のない事件を出してくるはずもなく、関係があるに決まっているはずでして、なんで警察は関係性があるのかないのか迷うのだろうと思いましたね。(笑)

 登場人物としては、以前読んだ『検証捜査』に出て来た大阪府警梅田署の島村保署長がメインに活躍することになります。発砲事件が起きたのは最終電車が出た後の深夜。なんとか始発電車が走り出すまでに事件解決をと迫られるのですが、現場は膠着状態に陥ります。そんな時に、同様に『検証捜査』でメインキャラクターであった東京の神谷刑事から驚きの情報が入るのです。事件は複雑な様相を帯びて来ます。島村を始め、その部下たちがどんな働きで事件解決に持って行くのか……。

 いつも通勤電車の中だけで読んでいるので、いいところで電車を降りることになり、切りの良いところまで続きを読みたくなって、改札をすぐに出ずに駅のベンチでしばらく座っていたなんてことが2、3度ありました。冒頭でも言いましたが、舞台が大阪なので興味深かったとも言えますね。これが知らない所での話なら、それほど夢中にはならなかったかも知れません。

 けっこう長い話です。もうちょっとスピーディーに物語を進めることもできたようにも思えます。どうでもいいと言っては言い過ぎですが、途中でちょっと丁寧すぎるのじゃないかと思ってしまう事柄も挟まれたりしていましたから。原稿用紙の枚数稼ぎでしょうか。あ、いやこれも言い過ぎかも。でも全体的には面白い話でした(フォローになってない?)。

 何度も言いますが、私自身ははまり込んでしまいました。こういう本って、人それぞれの感じ方があるものです。これで95回も「最近読んだ本」なんていう記事をこのブログでアップしましたが、中にはそれほど面白いと感じなかった本もあります。また私が面白く思っても他人には、面白いと思えないものもあるでしょう。そんなものですね。私自信、本を読むのは暇つぶしみたいなところもありますし、その暇つぶしで興味深く読めたり、感動したり、それで十分です。でも、本を読んでいると、人生の中で、知識なり、いい興奮なりを感じた経験が、いくらかは蓄積されているでしょう。それが人を豊かにすることにもなるはずです。私の周りの若い連中(自分の子供も含めて)は、あまり本を読まないようです。何かの時に、もっと本を読んで欲しいと若い人に言うこともあります。まあ、これも人それぞれの好みでしょうが、ちょっと残念な気がしますね。



時限捜査 (集英社文庫)
集英社
2017-12-14
堂場 瞬一

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