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zoom RSS 最近読んだ本(93)――東野圭吾『虚ろな十字架』

<<   作成日時 : 2018/10/06 23:59   >>

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 なんだかんだ言っても、続けて東野氏の小説を読むなんて、やはりファンなのですね。だいたい私にはこういう傾向がありますね。いや、これは“性(さが)”と言うべきか……。負け続けても、何度もつまらぬ試合を見せられても、結局今年もだめだっアカンかったなあという結果になって、もうイヤになったと言ってもファンをやめられない。そういうのが約半世紀の長い間に身にしみ込んでいるからなのでしょうかねえ。

 でもね。たまには良い試合に巡り会えたりするから、やめられないのですよ。今回読んだこの『虚ろな十字架』は、最近打率が下がり気味の東野氏の久し振りのタイムリーでした。大ホームランとまでは行きませんがね。まあ2塁打くらいでしょうか。私個人の印象です。

 小学2年生の娘がいる中原道正と小夜子の夫婦。夫が出掛けた後、小夜子がすぐに帰ってくるつもりで娘を家に残して外出する。その短い時間に泥棒に入られ、悲惨にも娘が殺害されてしまいます。犯人は見つかります。しかし謝罪の言葉を口にすることもなく、裁判で死刑になります。しかし、当然のこと娘は戻って来ません。辛い生活に疲れ夫婦は離婚してしまいます。

 それから11年が経ち、今度は小夜子が路上で通り魔に襲われ亡くなってしまいます。すぐに犯人は自首してくるのですが、単なる通り魔による殺人事件として片付けようとする警察に道正は疑問を感じます。身内を死に至らしめられた家族の気持ちは自分が最もよく解っている。道正は自分で何人もの関係者に会いに行き、話を聞き回るのです。その結果、ずっと過去に起きた出来事(それはあまりに悲しい、悲惨な出来事)に気づき……。というのが話の流れです。

 この作品にはあるテーマが語られています。死刑廃止論の是非を問うものです。死刑について、被害者と第三者の立場や考え方の違いが、心情細かく描かれた登場人物の言葉として語られて行きます。普段考えたこともなかった、自分が被害者側だったら、加害者側だったら、第三者の立場だったらと、それぞれの立場で感情移入しながら読み進むことで「死刑」というものを考えさせられることになりました。

 一方ストーリーの持って行き方には、やや無理を感じるところもなきにしもあらずですが、いつも通り読みやすい文章で推理サスペンスの形を取りながら、重いテーマを持ち出した東野氏。なかなか良かったのじゃなかったかな。こういうものをもっともっと世に出して欲しいですね。読後感が、「なんじゃこりゃ、ガッカリだわい」はもうけっこうですから。




虚ろな十字架 (光文社文庫)
光文社
2017-05-11
東野 圭吾

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