最近読んだ本(31)――東野圭吾『白銀ジャック』

 去年暮れに、そろそろ東野圭吾氏から離れなくては、と言ったのに、今年最初に読んだ本がまた東野氏の小説だった。毎度言っているが、東野氏の本は面白いから仕方ない。

 さて今回の『白銀ジャック』。昨年秋に出たばかりの新刊。スキー場が舞台の話。

 スノーボーダーやスキーヤーで賑わうスキー場に、「ゲレンデのどこかにタイマー付きの爆発物を埋めてある。金を支払わなければタイマーを作動させる」という内容の脅迫文が送られて来る。

 脅迫は悪戯か本気か。警察に届けようという者を押し切って、経営者側は犯人の要求通り、警察には届けず要求額の金を用意する。警察に届けて、スキー場が閉鎖されることを避けたのだ。

 そして、まんまと大金をせしめた犯人は、さらにスキーヤー全員を人質にさらに身代金をつり上げて要求してくる。図に乗る犯人は3度に渡り大金を手に入れることに成功するのである。

 犯人の真の意図は何か。単なる金目当てか。それとも……。という内容で話は進んで行くが、単なる金目当ての犯行で済む訳がない。それだけなら、非常につまらぬ話である。東野氏がそんな話を小説にする訳がない。実は……。おっとこれ以上は言えない。

 パトロール員が犯人を追跡するスリリングの場面があったり、若いスノーボーダーとの絡みがあったり、また1年前に起きた事件と繋がりがあるのかという謎があったり、と実に読むものを飽きさせないのも、相変わらずの東野氏のストーリーテラーぶりが発揮された小説だった。

 ここ数年、時にテレビドラマ化や映画化される氏の作品であるが、今年もそんな作品が出てくるに違いない。東野圭吾はまだまだ稼ぎそうである。



白銀ジャック (実業之日本社文庫)
実業之日本社
2010-10-05
東野 圭吾


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この記事へのコメント

2011年09月13日 18:45
こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
ゲコゲコ
2011年09月16日 00:15
>藍色 さん
お言葉に甘えて、TBさせていただきました。

この記事へのトラックバック

  • 「白銀ジャック」東野圭吾

    Excerpt: 「我々は、いつ、どこからでも爆破できる」。年の瀬のスキー場に脅迫状が届いた。警察に通報できない状況を嘲笑うかのように繰り返される、山中でのトリッキーな身代金奪取。雪上を乗っ取った犯人の動機は金目..... Weblog: 粋な提案 racked: 2011-09-13 18:41